仕事が忙しく、なかなかブログを更新できていませんでしたが、2018年の1月時点で会社員を辞めフリーランスと言う名の無職になりました。
このブログのタイトルでもある『グラフィックデザイナー独立奮闘記』がまさに始まったわけですが、今回はフリーランスとして約1年仕事をしてみた感想や近況をつづってみようと思います。
それでは。
仕事場の設備(プリンタとか)
僕は現在、自宅で仕事をしています。
こちらの記事(グラフィックデザイナーがフリーランスになろうと思った場合に必要な開業資金と屋号について)でも書きましたが、フリーでデザインの仕事を始めるにあたり、会社員時代と同スペックの環境は求めないと決めつつも、いくつか新しく購入したものがあります。
インクジェットプリンタ
インクジェットプリンタに関してはフリーランスになる少し前に、それまで使っていたものが壊れたので、今後自宅で作業することを考慮し、少しスペックの高いファックス・スキャナー付きのインクジェットプリンタを購入。
これ1台でプリントはもちろん、ファックス、コピー、スキャンと会社員時代に使っていた複合機以上の役目を果たしてくれ、なおかつ場所をとらない。これは買って正解でした。実際のはこれ↓
レーザープリンタ
以前の記事では、「レーザープリンタも必要ない」と書きましたが、知り合いの業者さんから「安いのあるよ」ということで、ついつい買っちゃいました(笑)とはいっても、会社員時代に使っていたような何十万円もする高性能レーザープリンタではなく、中古で2万円くらい。
やはりレーザーはA3まで出力できて、インクジェットより早く綺麗に出力できるので便利です。これも買って正解でした。僕のはこれの中古↓
僕が会社員時代に使っていたレーザーに比べると、色も解像度も悪いし、出力のスピートも遅いし、性能はあきらかに劣るんだけど、これはこれで使っているうちに慣れます。
クライアントとの打ち合わせにも十分対応できるので、最初はこれくらいのレーザーがあれば十分。儲かってきたら、もっと性能の良いものを買えばいいのです!
その他の買い物
僕の場合、ラミネートを頼まれることが結構多いので、ラミネーターだけは購入しようと決めていました。そんなに高くないので、購入金額の元はすぐとれました。
参考記事:ラミネーターを購入したので、その感想とラミネートの手順
あとはMacの調子が悪くなったので、こちらも知り合いから中古を譲ってもらいました。前回同様、外付けSSDを起動ディスクにしているので、中古とはいえ性能は申し分ないです。画面も大きくなり、結果として作業環境が改善されました。
参考記事:Thunderbolt経由の外付けSSDを起動ディスクにしてiMacの高速化に成功した話
開業設備にかかったお金
必要に迫られて購入したものもありますが、自宅で仕事をするにあたりかかった費用はトータルで10万円くらい。プリンタやMacが壊れなければ、もっと少なかったと思います。
フリーで始めるにあたり、「最初からあまりお金かけないほうがいい」と、色々な人から言われていたのですが、実際に1年ほど仕事をしてきたなかで、まさにその通りと感じています。
会社員は恵まれた環境にいることが多いので、『同じ環境を整えないと仕事ができないんじゃないか』という妄想にかられがちですが、そんなことはありません。1ヶ月もすれば今の環境に慣れるんです(笑)
1人で自宅で始めるフリーランスであれば、まずは最低限のものをそろえましょう。あとは必要になってから購入しても十分間に合います。
仕事の内容(デザイン業務以外のこと)
過去の記事にも書いてますが、僕は会社員時代からだいたいの業務をやっていたので、フリーランスになったからといって、特別増えた業務はありませんでした。むしろ、雑務を奥さんがやってくれているので、やることは減ったくらい。
ただ、今までデザイン業務しかやっていなかったデザイナーさんの場合、フリーランスになることで確実にやることが増えると思います。打ち合わせはもちろんですが、営業活動、値決め、納品、集金とデザイン業務以外にもたくさんの雑務があります。
会社員時代に色々な経験を積んでおいたほうが得
将来フリーでやっていこうと思っているサラリーマンの方は、会社を辞めてから新たに経験しても遅くはないと思いますが、会社にいるあいだに色々と経験を積んでおくことで、余裕が生まれたり悩むことが減ったりと、メリットは大きいです。
なので、クライアントとの打ち合わせや見積もり出しなど、チャンスがあれば積極的に関わって経験しましょう。デザインをやりながらだと大変ですが、フリーランスになったときにその経験が確実に活きてきます。
どうしても社内で経験を積むのが難しい場合は副業などもひとつの方法。僕も会社でそういうチャンスがなかった頃は、積極的に副業をやりながら経験を積んでいました。
参考記事:グラフィックデザイナーが副業をするうえでの4つのメリット
当たり前だが、自由度は格段に増えた
フリーランスになると、今まで会社の上司に決済をとって進めていたことが、全て自分決済で進められます。これは本当に時間の節約にもなるし、ストレスフリー。頼まれれば、デザイン以外の仕事をしても誰にも文句を言われません。
たとえば、バルーンショップのオーナーから「この日、運転手と現場の設置作業を手伝ってくれない?」と言われれば手伝いにいったり、パソコンが欲しいと言われれば、知り合いの業者さんから中古のパソコンを仕入れて売ったり、チラシのポスティング業務を請け負って実際に配ったり。
会社員時代ならおそらく上からOKがでなかったであろう仕事も、今では自分しだい。もちろんビジネスとして成り立つかどうかは自己責任で判断する必要があるんだけど、何が言いたいかというと『何をやるにしても自由』まさにフリーランスです(笑)
これらの仕事はデザインと直接関係ないので好き嫌いは分かれるところですが、僕は飽きっぽい性格なので、単純に『やったことがない新しい仕事が楽しい』のと、『クライアントの仕事内容をより深く知ることができた』ので、結果的に良かったと思っています。
自分の肩書を『フリーランスのデザイナー』ではなく『デザインもできるフリーランス』で行こうと決めている僕は、今後もデザインというくくりにとらわれず楽しい仕事をどんどんやっていくつもりです。
収入とか(クライアントや働く時間など)
収入は月によってバラバラですが、平均すると会社員時代にもらっていた給料と同じくらいは稼げるようになってきました。ここをひとつの目標としていたところもあるので、自分のなかでは思っていたよりも早く軌道に乗ったかなと感じます。
お客さんの割合でいうと、会社員時代から続いているクライアントや業者さんが6割。新たに紹介されたり開拓したクライアントが4割くらいなので、やはり会社員時代にいかに自分を売り込んでおくことが大事かということがわかります。
僕の場合は以前勤めていた会社から『退職してからの既存クライアントへの営業を一切禁止』されました。さらに、ほとんどのクライアントや業者さんに退職することすら伝えられず、フェイドアウトするように辞めさせられました。
それでもクライアントから連絡をもらい、事情を説明して仕事をもらえるようにまでなったのは、会社員時代にクライアントと顔を合わせて、真面目に、良いデザインを作りづづけたことが評価されたのかなと感じます。ありがたいことです。
あと意外だったのが、会社員時代は発注する側だった印刷屋さんや看板屋さんなどからお仕事をいただけるようになったこと。これも、会社員時代にきちんと接していたからこそ。業者だからと上から目線で無理ばかり言っていたら、フリーになったとたん相手にされなかったかもしれません。
労働時間は減った
労働時間は会社員時代よりは減ったと思いますが、もともとが超残業する会社だったので、一般の人に比べて労働時間が少ないのかどうかはわかりません(笑)ただ、自宅なので何時までに出社しなければという概念もなく、特に予定が入っていなければ『ちょっと疲れがたまっているので昼まで寝てよう』とか、納期さえ守れば『今日はもうやめよう』と仕事を切り上げることもできます。
そのぶん、会社員時代にあった『土日は休み』という概念もなくなってくるので、決まった休みはなくなりましたが、それでも平日の昼間から買い物に行ったり、ゆっくり起きたりできるのは会社員ではなかなか味わえない感覚です。僕は会社員時代から土日の副業をずっとやっていたので、休みがない生活でも全然平気なのです。
ただ最近気をつけているのが「フリーなんだから土日もやってるんでしょ?」と言わんばかりの無理なスケジュールを平気で組んでくるクライアント。このまま土日も営業していると思われたまま仕事をしていると、相手の要求もどんどんエスカレートしそうなので、実際は土日も営業していても表向きは休み。メールの返信もしない、電話も出ないなど、改善する方向で考えています。
フリーランスになってのデメリット
今のところとりたててデメリットのようなことは感じませんが、しいて言うなら新たに契約しようと思っていた大手の業者さんが法人としか取引をしないだとか、会社員時代は買掛けでやってくれていた業者さんが現金取引になったりなどはありましたが、それほど大きなデメリットとは感じません。
他の方も言っているかもしれませんが、フリーランスになってからの一番の懸念事項は自己管理。油断するとだんだん朝が起きるのが遅くなったり、時間にルーズになったり。会社員と違い注意してくれる人もいなくなったので、自分で自分を律する意識が大事になってきます。
まとめ
来年の目標はセルフブランディングを強化して、いまの単価をアップしようと考えているところです。
在宅でデザインするために、プリンターを探していて、こちらに辿り着きました。
デザインだけじゃなくて、いろいろできたら良いなあ
と考えていましたが
実際にデザイン以外のお仕事もなさっているとのこと、
記事を拝読しワクワクしました。
ありがとうございました!