グラフィックデザイナー独立奮闘記

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『大金持ちの教科書』を読んで感じる「べき論」とは?

『大金持ちの教科書』を読んで感じる「べき論」とは?

以前『お金持ちの教科書』という本を読んでとても面白かったので、今回はその続編にあたる『大金持ちの教科書』という本を読んでみました。

結論から言うと、こちらも大変面白く、自分の今後を考えるうえでとても参考になる本でした。

前作では、お金を持っている人の行動パターンや思考パターンに主眼を置いていたのですが、今作はより具体的なエピソードを交えながら、『お金持ちになるために必要な能力や、メンタリティとは?』というような発想で進められています。

本のタイトルは、前作『お金持ちの教科書』に『大』がくっついただけですが、内容的には前回よりも突っ込んだ「よりお金持ちに近づける」と思わせる内容でした。

個人的には、前作を踏まえて読んだほうが楽しめると思います。ただ、本の帯にもあるように「お金持ちになる覚悟のない人は読まないでください」(笑)

それでは、今回もいくつか印象に残った部分を取り上げたいと思います。

お金持ちは運がいいだけなのか?

よくいわれていることだが、お金持ちの人ほど「運」を大事にする。

お金持ちが運を大事にするという話しは、運を信じていれば成功する、という単純なものではない。

何も準備をせず、ただ運を天に任せるようなことをしていては、勝負のときにエースのカードを弾ける確率は1/20くらいしかない。だが、体力の限界までハードワークを行い、精神力の限界まで緻密に物事に取り組むことによって、その確率を1/2くらいにまで高めることができる。

「大金持ちの教科書」から引用

要は、お金持ちになる人は常日頃から努力をしている結果として、良い商談や情報をキャッチする確率が高いのであって、「何も努力をせずに、ただ運が良いだけではないんだよ」というお話です。

これは何となくわかる気がします。やっぱり成功する人って、普段から見えない努力をしていたり、普段から考えることが普通の人とは違います。

僕の知っている社長さんでも、成功しているように見える社長さんは、どんな話をしていても「何か商売に結びつかないか?」と、常に考えているように感じます。

反対に、あまり成功していないように見える社長さんは、商売のことよりも「あいつがどうした、こいつがどうした」だの「あの芸能人はだめだ」みたいな話ばかりしています。

普段から、『どんな思考回路でいるか』というのはとても大事。例えば、上記のどちらの社長さんにも、同じような内容の上手い儲け話しが舞い込んだとします。けど、結果はたぶん違うでしょう。

成功する社長さんは、普段から商売に対して敏感なので、おいしい情報にうまく反応してしっかりと商売に結びつけるはずです。

それとは反対に、成功していない社長さんは、普段から商売に対して鈍感なので、この美味しい儲け話の情報に気付かず、スルーしてしまう確率が高いでしょう。

それぐらい、普段から思考回路を自分の求める方向に向けておく、アンテナを張っておくというのは大切です。

僕も最近では常日頃からフリーランスを意識した思考や行動をしていますが、不思議と何かしらの良いお話を頂く機会が多くなってきました。

何も意識していなかった頃には起こらないリアクションが、少し思考を変えるだけでリアクションが帰ってくる。自分の世界が少しずつ変わってくる。これは本当に不思議です。

何々すべきという考えではお金持ちになれない

お金を稼ぐという観点で考えるならば、男女や国籍の区別なく人を評価し、仕事上の付き合いができる人のほうが圧倒的に有利であることは間違いない。

それは男尊女卑や排他的な考え方は、合理的な思考の末に得られた結論ではなく、「べき論」だからである。お金儲けの世界では、男女問題、国際問題に限らず、基本的に「べき論」はマイナスになることが多いのだ。

「大金持ちの教科書」から引用

人にはそれぞれ自分の曲げられない信念とか、固定観念というものがあります。ただ、現代に限らず移り変わりの激しいビジネスの世界では、『自分の固定観念や信念は胸にしまっておいて、フレキシブルな考え方でやっていかないと利益を生むのは難しいですよ』というお話です。

例えば、昔ながらの凝り固まった頭で「女性は管理職に就くべきではない」みたいな考えでいると、せっかく有能なヤル気のある女性従業員がいても、上手く使いこなすことができません。結果、柔軟な思考でいれば得られるはずの利益も得ることができません。

経営者であれば、自社の利益のためなら自分の固定観念を捨てて、合理的に自由な発想で物事を考えることが大切です。

僕の周りにもいますが、「デザイナーは残業して当たり前だ」「後輩は黙って先輩の言う事を聞くもんだ」みたいな経営者や上司。

僕から言わせれば、こういう人の思考ってズレてると思います。少なくともこれからの時代において、お金持ちにはなれないと思います。

僕の考えでいうと、

デザイナーは残業して当たり前ではなくて、残業するほどに価値のある仕事なのかを見極める。価値がないなら営業の段階から金額や仕事のやり方を見直す。

先輩の言う事が正しい場合はもちろん指示に従うが、間違っていると思えば言う事は聞けないし、仮に後輩の言っていることの方が理にかなっている場合には後輩の意見を尊重する。

もちろん時と場合にもよりますが、大切なのは『それをすることによって結果がどうなるのか』を考えてから行動する、ということが重要であって、結論が先にあってそのために自分の考えを放棄して行動するというのは違うと思います。

これまた先ほど出てきた社長さんの例で例えると、僕の周りで成功している社長さんは、基本的に誰の話でも興味深く聞きます。それが、業者である僕であっても、部下であっても、年下であっても、平等に人の話しを注意深く聞いています。

その裏には、先入観を捨てて『誰の話であっても、商売のネタになる情報はないか?』と、探っている結果なんだと思います。

決して『僕と話をするのが楽しくてしょうがない』という訳ではなく、悪く言えば『商売のためなら何でも利用しよう』という感覚だと思うのですが、経営者的にいうと、この考えは大切だと思います。なぜなら、これは結果のためにおこなう行動だからです。

逆に成功していない社長さんは、部下や年下、あまり成功していない人の話をきちんと聞こうとしません。特に部下の話には耳を傾けようとしません。

自分の中で古い固定観念があって、「年下の意見を聞いても仕方が無い」「貧乏な人の話を聞いていても仕方がない」という「〜すべき」という『べき論』が自分の中で出来上がっているので、それに反する行動ができないんでしょう。

これからは経営者やお金持ちに限らず、固定観念をとっぱらって新しい発想、柔軟な姿勢でビジネスに取り組む人が最後に生き残る時代になるでしょう。でも、先入観を持たないって、経営者やお金持ちに限らず、普段生活しているうえでも大事だよな〜と思います。

というわけで『大金持ちの教科書』、とても面白い本でした。

大金持ちの教科書

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まとめ

ビジネスって面白い。

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