デザイナーと名のつく仕事は、視覚をあやつるという事が仕事になります。
グラフィクデザイナーはもちろん、エディトリアルデザイン、Webデザイン、インテリアデザインetc…色々なデザインがありますが、基本は全て見る人の視覚を錯覚させるという事です。
グラフィックデザインも見る人の視覚をあやつるのが仕事です。
どういうことかと言うと、例えばある八百屋さんでA3の白紙の紙に太いマジックで「トマトが安い!」と書いてお店の窓に貼ってあるとします。もちろんこれはこれでインパクトがあって効果があるのかもしれません。これも立派な広告です。
ただ、グラフィックデザインの仕事は、このA3の白紙の紙に太いマジックで「トマトが安い!」と書かれた広告をもっと良くすることです。もっと良くするというのは、その広告をだすことによって、そのお店の売上が上がるということです。その広告を格好良くするだとか、奇抜なものにすればいいというものではありません。あくまでもそのお店の売上が上がるためにはどんなデザインにするのが最善なのかを考えて、実際のカタチにし、お店の売上を上げることが重要になってきます。これは素人にはなかなか出来ません。
素人にはできない事をするから、アナタに価値が生まれ、その対価として報酬が生まれる
デザイナーはお店の売上を上げるために色々と考えます。「新鮮なトマトの写真をいれたらどうだろう」「いやトマトのイラストの方がいいかな」「とにかく安い値段を強調すると、いいんじゃないか」「そもそも窓に貼る広告じゃなくて、道路に置き看板を置いた方が効果があるんじゃないか..」などなど、頭を使って考えます。頭を使って考えるという作業は、普段からいろいろなものに興味をもち、いろいろな事に積極的に取り組んでいないとできません。それは、あなたが「八百屋」というものと「トマト」というものと「お店の窓にはる広告」などの世間一般の人が連想するキーワードが頭や感覚で理解できていることが重要です。世間一般の感覚とずれていると、商業デザイナーはできません。
まずは、お店の売上を上げるために、たくさん頭を使って考えてください。
頭を使って考えたものを視覚化するためには、あなたの美的センスが必要となります。生まれもって素晴らしいセンスをもったデザイナーもたくさんいますが、絵もかけない、生まれ持った才能もないデザイナーもたくさん活躍しています。デザイナーは長く続けて努力することで、きちんと自分の力をつける事ができます。最初の頃はとにかく他の人のデザインをたくさん見てください。最初は誰かの真似でも大丈夫です。いや、むしろ積極的に真似しましょう。
長くデザイナーをやっていると、色々なデザインを見たり、真似したりしたものが、いつの間にかあなたのベースとなって以前はできなかった仕事が、簡単に短時間で作れるようになっているのです。
プロのデザイナーはいろいろある選択肢のなかから最善の方法を導きだして、クライアントの売上を上げることが仕事です。お店の商品やサービスをより良く見せてお店に足を運んでもらう、サービスを購入してもらうのが仕事です。逆にあなたが作ったデザインが売上につながるという事を、クライアントが認識すると、あなたに喜んでお金を払います。あなたの価値が認められ対価としてかえってくるのです。
まとめ
デザイナーは長く続けることが大事です。デザイナーとして経験すること、人として経験することは全て仕事に生かせます。たくさん遊び、たくさん笑い、たくさん悔しい思いをしてください。
それらのすべてがデザイナーとして活きてきます。
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