グラフィックデザイナー独立奮闘記

失敗も後悔も振り返れば全てが成長。そんなグラフィックデザイナーがフリーランスになるまでのアウトプットブログ。

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独立を目の前に、小さな会社で働いてきて良かったと思うところ

独立を目の前に、小さな会社で働いてきて良かったと思うところ

10年ほど勤めた広告代理店での在籍も残りあとわずか。今回は、この会社で働いてきて良かったことを書いてみようかと思います。

会社の規模が小さい=全ての業務をこなす

現在勤めている会社は、僕が27歳くらいのころに今の社長と一緒に、その前の会社から独立しました。全盛期は5人くらいいた社員も、現在ではデザイナーの僕と社長の2人だけ。

会社の規模が小さいということもあって、ここ2〜3年はデザイナーの僕が打ち合わせから納品・見積りなど、ほぼ全ての業務をこなしていました。結果的にやることになったこれらデザイン以外の業務も、いざ独立を目の前にするととても良い経験だったと思えます。

よく、大きい会社にいたサラリーマンが独立すると「思った以上に雑務に追われる」と聞きますが、僕の場合サラリーマン時代にデザイン以外のありとあらゆる雑務をこなしているので、独立してもやることはほとんど変わらない。いや、むしろ減るのではと思っています。

会社に在籍しながら、半分フリーランスを体感できたのは良かったです。

会社のスタートアップに立ち会えた

この会社で経験できたことのひとつに、『会社の立ち上げ』があります。

ゼロから会社を立ち上げるというのは、すでに出来上がった会社に途中入社するのとは全く違った大変さがあるのですが、当時の僕はあくまでもデザイナーとしての立ち位置から会社の立ち上げを手伝いました。

まずやったのは、Macやプリンター、インターネットの環境など、取り急ぎ制作ができる環境を作り、そしてデスクやイスなどの備品の手配から自社の封筒や名刺などの印刷、会社のロゴ、開業の案内状送付など、とにかくやることが沢山ありました。

デザイン経験3年目くらいだった当時の僕には経験のないことばかり。次々と起こるトラブルに対処するだけで精一杯だったのを、まるで昨日のことのように憶えています。

会社の立ち上げを一度経験しているので、自分が独立するさいにもどんな準備をして、この先どんなことが起こるのかも、だいたい把握できるのが良かったです。

参考記事:普通の制作では出来ない経験がフリーになった時に役立つという話

クライアントや業者さんと直接打ち合わせができた

結果的にですがデスクワーク以外の業務もこなすことになり、クライアントや業者さんと会って話す機会がものすごく増えたのは良かったです。

ありがたいことに、仲良くしてくれる業者さんもたくさん出来たので、これからの独立を考えると大変心強いです。デザイン以外の印刷や看板の施工までトータルで手掛けるようになってくると、仕事を依頼できる業者さんの選択肢が多いほど、予算や納期に柔軟に対応できるようになります。

また、広告代理店のような仕事をしていると、初めて手掛ける販促物も多々あるわけですが、そんな時もインターネットを使って新規で業者さんを探し依頼するようなこともよくあったので、独立後にそういった場面に遭遇しても臆する必要がなくなりました。

クライアントに関しては、会社でデスクワークだけをやっていた頃にはわからなった『クライアントの考え方や熱量』などを、感覚として感じることが出来たのが良かったです。デザインに関しても営業さん経由で話を聞くのと、直接クライアントの話を聞くのとでは考え方の相違が起こりづらく、円滑に進みます。

ただ、僕が打ち合わせにいっている間は制作が止まり、打ち合わせから帰ってきてから制作、また打ち合わせという毎日で身体的には辛かったです。必然的に、制作にかける時間をできるだけ圧縮する努力もしたし、実際に制作のスピードは上がった気がします。直接クライアントと話すことで、仕事の力の抜き加減を調節できるようになったのも良かったです。

そして、ありがたいことに「会社辞めたあと、うちで働かないかい?」と言ってくれるクライアントや業者さんも何社かありました。人が少ない会社で、デザインもやりながら打ち合わせに行くというのはとても大変なことですが、いろんなメリットもあるので機会があればどんどん外に出て行ってみましょう。

参考記事:『グラフィックデザイナーよ、外に出よう!』

クライアントの予算感が把握できた

直接クライアントと話をしていくなかで、『このクライアント(業種)は、ここまでの予算は出てくるけど、ここまでは出ない』など、感覚としてわかるようになりました。そして、同じ内容の仕事だったとしても、クライアントの業種や会社の規模によって予算の幅が全く違うことも感じることができました

また、クライアントから依頼された発注物を、業者さんに見積りの依頼をし、そこに自社の印刷手数料やデザイン代を含めた見積りをクライアントに提出する、という一連の流れが自分の中に染み付いたのも良かったです。

制作も含めて、それらの作業にどのくらいの時間や手間がかかり、その結果これくらいの利益になるということがわかったので、独立後の金額設定の参考として、貴重な経験になりました。

参考記事:『僕が普段やってる、打ち合せからデザイン制作までの手順』

独立後も依頼されそうなクライアントが結構いる

この会社で長いこと頑張ってきて、実はこれが一番良かったんじゃないかと思うことですが、クライアントに独立のアナウンスを少しづつ始めたところ、ありがたいことに『独立してもYoshinari.T君に、引き続きお願いするよ』というクライアントがポツポツと出てきました。

クライアントからすると、担当が変わり、いちから会社や商品の説明をするよりも、何年も一緒に関係を築き上げてきた僕と取引をしたほうが、効率的と考えてくれているのかもしれません。そして僕のデザインを気に入ってくれているというのも大きい気がします。

さらに、クライアントの意向どおりのデザインにするだけでは納まらず、自分でしっかり考えたうえで、プラスアルファの自分なりのデザインを提案してきた甲斐がありました。おそらく、クライアントが僕に抱いているイメージは『Yoshinari.T君に頼めば大丈夫』だと思います。そういう存在になれると色んな意味で強いです。

参考記事:『リピートされるデザイナーになるために、僕がやっている簡単なこと』

参考記事:『デザイナーがまず考える事は商品やサービスを利用するエンドユーザー』

独立直後にクライアントが存在するという、これだけ心強いことはありません。ただ、これは結構デリケートな問題なので、とても慎重に進めなくてはいけないと思っています。もちろん、今の会社もそう簡単に『わかったよ。お土産にもっていけよ』と言うわけはないだろうし、僕に依頼することによって今まで出来ていたことが出来ないなど、フリーランスだからという制限でクライアントに迷惑をかけるわけにはいかないので、色々な方面に裏をとる必要があるからです。

まあ、他にもこの会社にいて良かったなと思うところはたくさんありますが、これも辞めるという前提がある今だからこそ言える話(笑)この10年は本当に苦しかったし辛い時期だらけでした。

ということで、この会社の「これじゃいかんだろ」と思うところも山ほどあるので、それも近々公開します。

それでは。

まとめ

僕と同じような境遇の方で将来独立を考えている方もいるかもしれません。今の経験がきっと将来役に立つはずなので、そういう気持ちを持って頑張りましょう!

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