グラフィックデザイナー独立奮闘記

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印刷物(紙物)の見積もりや料金を確認するのに必要な情報

印刷物(紙物)の見積もりや料金を確認するのに必要な情報

今回は『印刷物の見積もりを業者さんに依頼したい』『ネット印刷通販で料金を確認したい』といった場合に必要な情報は何か?について書いてみます。

『まだ印刷屋さんと交渉したことがない…』『そもそもデザインすらやったことがないけど、これから見積もり業務が発生しそう…』という方に、少しでも参考になればと思います。

それでは。

紙物の印刷の場合(チラシや名刺など)

印刷の基本となるチラシや名刺・パンフレットなどの紙物ですが、基本的には下記5種類の情報が必要と覚えましょう。

  • 紙の大きさ
  • 紙の種類
  • 色数
  • 枚数
  • 特殊加工

これらの情報が揃えば、見積もりの依頼や印刷料金を算出することが可能です。

では、順を追って説明していきます。

紙の大きさを決める

まずは紙の大きさ。これがわからないと、金額の出しようがありません。

基本的には、紙の面積が大きければ大きいほど印刷料金も高くなります。(一部のネット印刷通販では、発注の多い紙を常備紙として大量に購入するので、金額が逆転する場合もあり)

例えば、A4のチラシよりもB4のチラシの方が料金も高くなります。身近な例でいうと、MサイズとLサイズのピザでは、当然Lサイズのピザが高くなるのと同じ原理です。

ただ、印刷屋さんが実際に印刷する際は、A4やB4といった仕上がりサイズで印刷するわけではなく、下記の図のように同じデザインをいくつも面付けして印刷します。

印刷の面付け

なので、100枚や200枚くらいの枚数であれば、紙の大きさが印刷料金に及ぼす影響はそれほど高くありません。逆に何千、何万枚と印刷する場合は料金にも違いがでてくるので、それらを踏まえたうえで印刷物の用途にあった紙の大きさを選びましょう。

例えば、新聞に折り込むチラシであれば『B4より大きい紙にすると折込料金が上がってしまうのでB4で抑えよう』とか、手配りチラシであれば『あまり大きい紙だと、歩いている人が受け取らなそうだからB5かA5にしておこう』みたいな感じで決めます。

また、A4やB4といった規格サイズではない、いわゆる変形サイズの印刷物は、基本的に仕上がりサイズより一回り大きい規格サイズと同料金(または面付けの都合で若干安くなる)と覚えましょう。

例えば、ネット印刷通販などで料金を調べる場合、仕上がりが190×260mmのチラシを作りたいとなったら、それより一回り大きい規格サイズのA4(210×297mm)で料金を確認することになります。

対面の営業マンがいる印刷屋さんであれば、そのまま変形サイズを伝えて見積もりを出してもらいましょう。

紙の厚さと種類

紙の厚さも基本的には、厚い方がより高くなる傾向にあります。(一部ネット印刷通販を除く)また、あまり流通していない特殊な紙も金額が高くなります。

選ぶ基準としては、薄くてもいいからとにかく安くしたいのであれば、コートの73kgくらい。ちょっと高級感を出したいチラシであればマットコートの110kgなど、実際の用途と紙サンプルを確認しながら選びましょう。

参考記事:覚えておくと便利な、名刺やDMでよく使う紙の厚さについて

紙の種類は細かく挙げるときりがないので、おおまかに『光沢が有る紙(コート紙)』『光沢が無い紙(マット紙)』『上質紙』の3つがあると覚えましょう。

参考記事:グラフィックデザイナーであれば覚えておきたい、印刷物で使う紙の定番3種類

一般的には、チラシやパンフレットで使う紙はコート紙やマット紙が多く、申込書など何かを書き込む必要がある印刷物の場合は上質系、名刺やショップカードなどはたくさんの種類の紙から選ぶことが多いです。

色数(いろかず)

そして色数。読み方は『いろかず』です。

業界の方なら当たり前に使っている色数ですが、業界以外の方からすると『?』かもしれません。

これは、ものすごく簡単にいうと、モノクロ印刷かフルカラー印刷か、片面印刷か両面印刷かを判別するのに使う業界用語です。

なぜ色のことを数で表すのか疑問に思う方もいるかもしれませんが、これは印刷に使われるインクの数からきています。

一般的なオフセット印刷というのは下記の図のようにCMYKという4色のプロセスインキをかけあわせて、フルカラーを再現しています。逆に1色(スミor特色)だけのインクで印刷する場合もあります。

画像引用元:和紙へのオフセット印刷|株式会社コマガタ

以上のことから、業界ではフルカラー印刷を4c(4color)、モノクロ印刷や特色印刷を1c(1color)と表しています。(2cや3c印刷もあるけど、あまり使われない)

表記の仕方としては、表面4色・裏面1色のチラシであれば『4c/1c』、呼び方としては『よんしょくいっしょく』又は『よんいち』と呼びます。

その他の呼び方は下記を参考。


印刷物における色数の表記と呼び方の例)
※地域によって違いがあるかもしれません。

  • 両面フルカラー→4c/4c(よんよん)
  • 表面フルカラー、裏面モノクロor特色1色→4c/1c(よんいち)
  • 表面フルカラー、裏面印刷なし→4c/0c(よんぜろ)
  • 両面モノクロor特色1色→1c/1c(いちいち)
  • 表面モノクロor特色1色、裏面印刷なし→1c/0c(いちぜろ)

料金も、1色よりは4色フルカラーの方が高くなります。なので、表面は豪華にフルカラーだけど、裏は予算の都合上、黒(スミ)1色などは、よくあるパターンです。

ただ、最近主流のネット印刷通販では、1cも4cも金額の差が少なくなってきています。10年ほど前なら「1cよりは豪華にしたいけど4cにするほどの予算も無いので、特色2cで印刷しよう」といった話がよくありました。

今なら、特色2cにするくらいなら、ネット印刷通販の4cで印刷した方が確実に安く上がりそうです。すごい時代になりました…

参考記事:僕が仕事でよく使うネット印刷通販まとめ

印刷枚数

もちろん印刷枚数が多ければ多いほど金額も高くなりますが、単価(一枚あたりの値段)はそのぶん下がってきます。後々足りなくなって増刷するくらいなら、少し余るかなと思う枚数を印刷しておいたほうがコスパが良いです。

参考記事:僕が普段やってる、打ち合わせからデザイン制作までの手順

ただ、こちらもネット印刷通販の出現で、少部数のフルカラー印刷がありえないくらい安く印刷できる時代になりました。以前なら地場の印刷屋さんで1000枚フルカラー印刷〜万円が当たり前だったのに、今ならネット印刷通販で1000枚〜千円です。

2回印刷をかけても充分お釣りがきてしまいます。そのぶん、地場の印刷屋さんには辛い時代になってしまいましたが…。

また、冊子ものの場合は、ページ数×部数で料金を算出するので、ページ数を事前に把握しておく必要があります。

印刷方法でいうと、少部数(100枚前後)を印刷する場合は基本的にオンデマンド印刷、それ以外はオフセット印刷。10万枚を超えたあたりからオフセットの輪転機になるかと思います。

特殊加工

あとは、最終形態(仕上がり)によって、オプションを選択していきます。

例えば、ただのチラシであれば『特殊加工は無し』となります。ちなみに、特殊加工のない純粋なチラシのことを、業界では『ペラ』又は『ペラもの』と呼んでいます。(地域によって異なるかもしれません…)

なので、印刷業界の人が「よんよんのペラで」という話をしていたら、それは『4c/4cの加工のないチラシ』ということになります。

一方、リーフレットなどであれば、印刷のあとに三つ折りや二つ折りなどの加工をすることになるので、もちろん料金も追加されます。他にも、穴あけ加工、4色印刷に+1色の特色を追加、切り取り線を入れるなど、印刷後の加工も色々な種類がありますが、基本的には別途追加料金が発生します。

発送までの日数(ネット印刷通販限定)

これはネット印刷通販に限ってのことですが、データを入稿してから発送までの日数によって、金額が変わります。基本的には、発送までの時間を早くすると高くなり、発送までの時間を遅くすると安くなります。

実際に聞いた訳ではないので確実ではないですが、おそらくネット印刷通販では入稿から発送までの時間を長くすることで、たくさんのクライアントの印刷物を面付けし、まとめて印刷することで販売価格を下げているのだと思います。

僕らからすると安くなって嬉しいのと、インターネットの特性を活かした、とても合理的な手法だと思います。

まとめ

本当は、紙以外の印刷物や看板の見積もりについても書きたかったのですが、今回は長くなったのでまた別の機会に。

紙ものの印刷は覚えることが決まっているので、基本を抑えれば応用でなんとかなります。数をこなして頑張りましょう。

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