
ま〜る さんかく〜 しか〜く〜♪
昔、こんな歌ありましたね。
知ってるあなたは僕と同じ世代かもしれません。フジテレビ『ひらけ!ポンキッキ』で流れていた曲です。作曲したのは、なんとコーネリアス小山田圭吾のお父さん。ちなみに僕がこの曲を知ったのは、中村一義がカバーしたバージョンでした。
はい。どうでもいい情報で、すいません。
この歌と今回の内容は、全く関係ありません…。
デザインの形は『まる』と『さんかく』と『しかく』で成り立っている
この言葉は、僕が最初に就職したデザイン事務所で、最初に教わったことです。
この会社に入社するときの面接で、ひととおり話しが終わったあと、何の前触れもなくパソコンの前に座らされ「丸と三角と四角だけを使って、15分以内にイラストレーターで何か作ってください」と言われました。ビックリです。今おもえば、抜き打ちテストみたいなもんですね。
面接官も僕の後ろで、作業する画面を観察していました。超緊張です。「こんな状況で何を作れっていうんだ!しかもイラレ初心者だし!」っていう心境です。でも、何か作らないと面接受からなそうなので、何か作りました。時間もないので反射的に何か作りました。
この時、何を作ったかは忘れましたが、僕は見事この試験に合格し、はれてグラフィックデザイナーとしての第一歩を踏み出すことができたのです。パチパチ。
グラフィックデザインの基礎
で、入社して速攻で当時の面接官に話しを聞いたところ、「デザインの形は基本的に、全て丸と三角と四角からなりたっているんだ。だから、あの試験でデザイナーとしての適正を見ていたんだよ」みたいなことを言われて、具体的にデザインの『まる』と『さんかく』と『しかく』の説明を受けました。
この時の話しは、いまだに僕のグラフィックデザインの基礎になっているので、みなさんにシェアします。ぜひ参考にしてみてください。
図で説明するとこんな感じです
※チラシの素材は適当にググって探したものです。
たとえば、
タイトルまわりは、ちょっと凝ったデザインですが、それ以外は三角と丸と四角で成り立っています。
これなんかも
こちらも四角のスペースを多用したデザインです。難しいことはしていないけど、とてもバランスが良いですね。
さらに、これなんかも
印をつけたところ以外にも、四角や丸をたくさん使っています。四角や丸いスペースで基本を抑えることにより、メインのイラスト部分が活きています。
どうでしょう?
なんとなく『まる』と『さんかく』と『しかく』のもつ役割の意味が、わかりましたでしょうか?
こう見ると、世の中のデザインは『まる』と『さんかく』と『しかく』という基本の形と、それ以外の要素がうまく組み合わさって出来ているということがわかると思います。
デザインはシンプルでいい!
僕がまだ自己満足のデザインを作っていた時(会社の実務経験が無かった頃)は、とにかくカッコばかりつけて『ちょっとした見出し』や『ちょっとしたアクセント』でも奇抜な形にこだわり、それがデザインだと勘違いしていました。
なので、この『まる』と『さんかく』と『しかく』の原理を聞いた時は、本当に目からウロコ、物の見方が180度かわりました。
それまで、自分がデザインだと思っていた『奇抜な形』よりも、『まる』と『さんかく』と『しかく』という基本の形プラスアルファで、充分素晴らしいデザインができる。しかも余計なことを考えなくてよいので、作業も早くなる!ということに気付いたのです。
以上、デザインを始めたころに衝撃を受けた「デザインってシンプルでいいんだ」というお話でした。
まとめ
僕は、今でも『まる』と『さんかく』と『しかく』の基本を忠実に守っています。なかには『まる』も『さんかく』も『しかく』も使わないデザインという場合もありますが、そんな時でも僕の頭の片隅にはいつも『ま〜る さんかく〜 しか〜く〜♪』が流れています。
追伸:トップにある家のイラストは、この記事に出てくる面接で作ったものをなんとか思い出しながら作りました。(確かこんな感じだったはず…)
ま〜る さんかく〜 しか〜く〜♪の曲はまったく関係ありませんが、知らない方のために一応リンクつけておきます。興味があれば聴いてみてください。なかなかイイ曲ですよ!
まるさんかくしかく – YouTube
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